【詐欺を見抜く方法】浅草・浅草寺での体験談から
詐欺を見抜く方法:浅草・浅草寺での体験談から
ある男性が座りながら、あるパフォーマンスをしていたことから始まります。
場所は、仲見世道りの少し先に行ったところの道の真ん中で。
少し人だかりができていて、わたしは気になったので見てみることにしました。
すると男性の足元で紙人形がひとりでに動いているんです。
男性は全く糸を引くそぶりはしていません。
「ハンドパワーです。」
とでも良いそうな勢いで、人形に手のひらを向けてふわりふわりと動かしていたのです。
「ほら、タネも仕掛けもありません。」
ギャラリーは驚きのあまり沸き上がっています。
わたしもどうやってるんだろうと思いながら見ていました。
すると、男性が「このキットを買うと誰でもできるんですよ」と差し出した1,000円の紙人形セット。
なんだか怪しい
と思っているとみんな次々に1,000円を出して買っていくのです。
え〜っ、なんで買うのかわからない。怪しいじゃん。
すると、座っていた男性が、
「では、人が集まってきたのでこの辺でお開きです。」
「ここら辺。人も通るんで。」
そう言って、人をはけさせて、少し身の回りを片付けるそぶりを見せました。
わたしはどうしても怪しくてしょうがなかったので、しばらくの間、少し離れたところから監視することにしました。
すると、男性はまた同じように紙人形を操りはじめました。
人が通るからとか言ってまたやってるじゃないの。
と思っていたら、ふと違和感に気づきました。
なんだと思いますか?
少し離れて見た景色の中に、一見そこに溶け込んでいるようで、わたしには明らかにおかしく見えたものがありました。
違和感の正体
実は、その地味な男性の右ポケットから、目に見えないほどの細くて長い糸が出ていて、その先はなんと長髪ピアスの男性が操る紙人形につながっていたのです。
頭の中でバチッと音がしました。
こいつらグルだ!!
そういえばさっきからずっといたなこの人。
ブツブツと、「どうなってるんだ、これ」とか呟いて目立たないようにずっと立っていたんです。右ポケットに手を入れながら。
それからわたしがどうしたかというと、なんか悔しかったけど、立ち去りました。
買おうとする人を何人かやめさせてから。
また、別の日に同じ場所に行ってみると、違う人が同じ商売をやっていました。
その時は一人だったようでうまくいかず、子供に見破られていました。
同じ場所で同じことをしてるってことはそういうグループがあるのでしょうね。
詐欺はあなたの日常にひそんでいる
例えば、家に来たセールスマンに対し「息子に似ているわ、だから大丈夫かもしれない。」と思ってしまうことです。
それはとても危険なんです。
そんな時は一度、一歩引いて考えてみると、怪しさの正体に気づくことができるかもしれません。
物事の起きているエリアの中から出て、少し離れて見るということ。
いわゆる俯瞰することが騙されないための第一歩だと思います。
うまい話、儲かる話はそんなに簡単には転がってないですよ。
騙されないでほしいです。